開催日時:2021年9月4日(土)~10月11日(月)10:00-18:00(入場は17:30まで)
中辻悦子(1937~)は、人物像をシンプルなラインで描き出します。穴の空けられたような、永遠なるまなざしからは、社会を読むAttitude(態度)が感じられます。社会と日常の境界を行き来する女性ならではの鋭い洞察力。日本社会における女性への圧力ある空気感のみならず、言葉を発することがはばかれる空気感は、現代社会において、男女を問わず一層重くのし掛かっているように思います。
New Normal(新しい日常)は、テレワークに代表される既存社会と日常を行き来する在り方を求めています。社会にあるさまざまな“境界”を飛び越えていくことが、“時代を生きる”ことになるのでしょうか。
本展は宝塚ゆかりのアーティストを毎年1名ずつ紹介する「Made in Takarazuka」シリーズの第2弾。現代美術家、絵本作家、グラフィックデザイナー、さまざまな“境界”を飛び越え行き交う中辻悦子氏の個展です。シンプルな輪郭で描き出された平面作品のほか、初期から今日までつくりつづけている人形(ひとがた)の作品群、木の集合体のオブジェ、絵本「よるのようちえん」が動き出す映像作品、絵本のための撮影メモなども出品します。