暑くなる夏場、スッキリするにはもってこいの品、炭酸水。
そんな炭酸水の発祥の地が、ここ阪神北。
また聖地は一つだけではなく、複数あることを知っていますか。
○「ウィルキンソン タンサン」(宝塚市)
明治22(1889)年、英国人のジョン・クリフォード・ウィルキンソン氏が、まだ森が広がっていた宝塚で狩猟中、偶然、宝塚温泉の源泉そばで湧き出ていた天然の炭酸泉源に遭遇したことがきっかけです。
(出典:アサヒ飲料㈱)
「天然たんさん水 この下にあり」
高さ1.2メートルの石柱が、兵庫県宝塚市の武庫川近くの宝塚温泉街にあります。
宝塚市ならではの自動販売機
販売している商品すべてが「ウィルキンソン」であり、発祥の地、宝塚市ならではの自動販売機です。
兵庫県宝塚市発祥の炭酸水「ウィルキンソン タンサン」の歴史などを紹介する看板と炭酸水専用の自動販売機が、同市湯本町の温泉施設「ナチュールスパ宝塚」前に設置されています。
宝塚ハイボール
炭酸は時代を超えて人々の心を魅了し、「炭酸の聖地」定着への動きは活発化しています。
2019年5月、アサヒ飲料(株)、アサヒビール(株)、宝塚ホテル、宝塚料飲綜合組合、宝塚市国際観光協会が合同となって炭酸への思いが形となり「宝塚ハイボール」が誕生しました。宝塚市花・スミレにちなんだパープルカラーの「ご当地ハイボール」は炭酸を愛する様々な人をつなげ、市内のホテルで好評提供されています。
○三ツ矢サイダー(川西市)
1881年(明治14年)、外国人理学者のウイリアム・ガランが、川西市の平野鉱泉から涌き出る炭酸水を分析し、「理想的飲料鉱泉なり」と賞賛しました。
3年後、この炭酸水が瓶詰めされ、「平野水」の名前で販売されました。これは外国人向けの商品でしたが、後に香料や砂糖が加えられた「三ツ矢シャンペンサイダー」が登場。「三ツ矢サイダー」という通称で広告などが展開され、永く愛され続けるヒット商品になりました。
【三ツ矢サイダー】
「三ツ矢」の名の由来
これは平安時代の中頃、源満仲が、城を作ろうと住吉大社に祈念したところ、ご神託によって放たれた鏑矢が多田・平野の地に飛来。この矢を探しだした男に「三ツ矢」の姓と三本の矢羽の紋を与えた、という故事に因んだものです。平野鉱泉を発見したのも源満仲との言い伝えもあり、源氏ゆかりの川西市ならではのエピソードとなっています。
この「三ツ矢サイダー」発祥の地である川西市平野に建つ「旧三ツ矢記念館」と「源泉地室」が、2019年3月28日に「川西市の登録文化遺産第一号に認定」されました。
※現在は一般開放していません。
【旧三ツ矢記念館】 【三ツ矢塔】
【関連施設】
多田神社
URL:https://visithanshin.jp/news/1651/