「市立伊丹ミュージアム」、略称「I/M(アイム)」は、2022年4月に開館したばかりの、伊丹市の歴史・文化・芸術などを総合的に発信している施設です。
元々伊丹市にあった美術館などを大規模改修し、5つの文化施設(柿衞文庫、伊丹市立美術館、伊丹市立工芸センター、伊丹市立伊丹郷町館、そして伊丹市立博物館)が一つのミュージアムとして生まれ変わりました。
伊丹の酒造りを伝える旧岡田家住宅・酒蔵と旧石橋家住宅、日本を代表する作庭家が設計した日本庭園、美術・工芸・俳諧・歴史の多彩な分野の展示室、ワークショップや体験講座が行われているアトリエ、俳諧・俳句ひろば、クラフト作品を展示販売している伊丹郷町クラフトショップなど、伊丹市の歴史だけでなく文化・芸術などにも触れることができます。
今回紹介する場所はすべて無料で鑑賞することができます。
まず向かったのは、旧岡田家住宅・酒蔵です。
旧岡田家住宅は店舗と酒蔵からなり、とくに店舗は全国的にも数少ない17世紀江戸時代初期の町家で、1992年に酒蔵とともに国の重要文化財に指定されています。
旧岡田家住宅・酒蔵
こちらでは伊丹の酒造りの工程を学ぶことができます。
樽酒
当時の酒造りに使用された道具などが展示されています。
窯場・竈
絞り場
洗い場・井戸
上記はほんの一部で、他にも展示されている道具が多くあり、大きいスクリーンの映像でも伊丹の酒造りの歴史について学ぶことができます。
続いて向かったのが旧石橋家住宅です。
旧石橋家住宅
石橋家は古風な町家の表構えが特徴の、主屋は19世紀中頃に建てられた雑貨商の老舗でした。
現在、昔の店舗部分は工芸品等を展示・販売する「伊丹郷町クラフトショップ」になっています。
旧石橋家住宅の外観
旧石橋家住宅の台所
2階の部屋に上がることもできます。
2階の窓からは日本庭園を見渡すこともでき、綺麗な景色も楽しめます。
旧石橋家住宅の2階
他にも資料が飾られており、石橋家や地域の歴史について学ぶことができます。
旧石橋家住宅の2階
続いて日本庭園に向かいました。
日本庭園
日本を代表する作庭家、重森完途氏が作庭し、完途氏の跡を継ぐ重森千靑氏によって一部改修された日本庭園です。きれいな庭園を眺めながらゆっくり過ごすことができました。
最後は展示室に向かいました。
展示室の展示物
一万年以上前にさかのぼる縄文時代から、近現代まで幅広い時代の伊丹市の様子が分かります。
18世紀前半の伊丹の町を再現した模型もあり、当時の雰囲気を感じることもできます。
昔の伊丹の町模型
このように無料とは思えないほどの充実感があるミュージアムでした。
一部展示会やアトリエでの体験などは有料になります。詳しくはウェブサイトをご覧ください。
伊丹の歴史に興味がある方だけでなく、日本酒や文化・芸術に興味がある人も楽しめるスポットです。
住所:伊丹市宮ノ前2-5-20
アクセス:
JR「伊丹駅」から徒歩約6分
阪急「伊丹駅」から徒歩約9分
ウェブサイト:https://itami-im.jp/
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)、年末年始
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