兵庫県宝塚市では2009年から、ほぼ毎年、一般公募により宝塚市観光大使リボンの騎士「サファイア」が選ばれ、宝塚市の魅力を広める活動をしています。2021年3月から第10期「サファイア」として、81人の応募者から選ばれた御手洗菜々(みたらい なな)さんと阪上雅日(さかうえ みやび)さんが活躍中。お二人に観光大使としての宝塚市のおすすめポイントを聞いてきました。
御手洗菜々さん(左)と阪上雅日さん(右)
御手洗菜々(みたらい なな):大阪府出身。宝塚歌劇が大好きであることからタカラジェンヌを目指し、毎日レッスンに通い、宝塚市で青春を過ごしました。観光大使になって、宝塚市に恩返ししたいと思ったのが応募のきっかけです。
阪上雅日(さかうえ みやび):宝塚市出身。イギリスに留学中、自分の街のことを外国の方に紹介したときに、改めて宝塚市の素晴らしさに気づきました。観光大使としてもっと宝塚市の魅力を広めたいと思い応募しました。
観光大使「サファイア」の活動は、各種イベントでの観光PRや式典への出席、宝塚市内の様々なスポットの取材や、インスタグラムでの情報発信など多岐にわたります。また、宝塚市の広報誌「広報たからづか」で、市民の方に市の魅力を再発見してもらうために、「まちの宝」を紹介するコーナー「観光大使サファイアのお宝さんぽ」を連載中です。
インタビューしている様子
お二人は研修を経て、3月から本格的に活動を開始しました。ちなみに、研修は観光大使としての心構えや美しい所作を身につけるためのマナー研修です。例えば、姿勢や発音、名刺交換のマナー、花束の渡し方、ヨガなどを学んだそうです。
宝塚歌劇が大好きな御手洗さんは、宝塚市街を案内する街歩きイベントで、宝塚大劇場周辺のことを熱く語りすぎてしまったとか。しかし、自分の好きなことをいろいろな方と共有出来たことは、とても楽しい思い出になったそうです。
また、お二人がブランド牛「宝塚牛」を育成しているCOWCOW工房に取材に行ったときのこと。そこで、阪上さんは、牛にストレスを与えないために、仲の悪い牛たちを離したり、一頭一頭に名前を付けたり、愛情をもって育てられているということに感動したそうです。そのように快適な環境で育てられた「宝塚牛」はとても肉質が良く、「お肉を口の中に入れた瞬間、噛む前にほろっと溶けて、ほっぺが落ちるようなおいしさ」と語っていました。
COWCOW工房の宝塚牛は下記のお店で食べられます。
焼肉 MURAKAMI
住所:宝塚市中筋6-13-20
アクセス:JR「中山寺駅」より徒歩5分
御手洗さんは宝塚市立宝塚文化創造館の独自の楽しみ方を教えてくれました。宝塚文化創造館は宝塚音楽学校本校舎として1998年まで使用されていました。今は誰でも入館することができます。
注目して欲しいのは階段なのですが、正面入口から左右にある階段の向かって左側だけ床が磨り減っているのです。それは音楽学校の予科生(下級生)が本科生(上級生)の妨げにならないように、駆け足で階段の上り下りを行っていた痕跡だそうです。また、舞台の上手・下手の考え方から、上手側(向かって右側)の階段は、来客や講師が使用していたため、磨り減ることもなく綺麗な状態です。
皆さんも訪れた時にはぜひ見てみてください。
また、宝塚文化創造館の2階にある「すみれ♪ミュージアム」では、これまでの宝塚音楽学校の制服や歴代の卒業写真、宝塚歌劇の大劇場公演ポスターなど宝塚音楽学校や宝塚歌劇の歴史を見る事ができます。今も芸能界で活躍している元タカラジェンヌの方の写真を見つけるのも楽しいですね。
宝塚市立宝塚文化創造館
住所:宝塚市武庫川町6-12
アクセス:阪急「清荒神駅」より徒歩8分、阪急「宝塚南口駅」より徒歩10分、阪急・JR「宝塚駅」より徒歩15分
*「すみれ♪ミュージアム」の入場料:300円
〇『さくらもみじ宝塚』の卵を使っていないプリン
阪上さんおすすめの「さくらもみじ宝塚」というお店では、卵を使っていないプリンを販売しています。アレルギーがある方も安心して食べられるこの「宝塚 わ ぷりん」は、開発に約1000日も費やした商品だそうです。抹茶味やすみれ味などいろいろなフレーバーがあります。
さくらもみじ宝塚
https://sakuramomij.base.shop/
住所:宝塚市宮の町7-1 宝塚第3ハイツ102号室
アクセス:阪急・JR「宝塚駅」より徒歩10分
〇『ルマン』の「エッグサンド」
御手洗さんが宝塚歌劇を見に行くときに欠かさず食べるのは、サンドウィッチ専門店ルマンの「エッグサンド」だそうです。卵をたっぷりと使用したこの商品は、まるで卵でパンをサンドしているような見た目で、柔らかい優しい味わいです。
サンドウィッチ ルマン 花のみちセルカ店
http://www.takarazuka-lemans.com/
住所:宝塚市栄町1-6 花のみちセルカ店2番館2F
アクセス:阪急「宝塚駅」より徒歩4分、JR「宝塚駅」より徒歩6分
〇『もんつきかかか』の「冷やし中華」
夏にぴったりの料理として、阪上さんは旭川ラーメンのお店『もんつきかかか』の「冷やし中華」をおすすめしてくれました。店主の方は北海道の旭川市出身で、旭川と宝塚のどちらも良い街にしたいという願いがラーメンに込められているそうです。夏限定の冷やし中華は今まで店内でしか食べられなかったのですが、6月からテイクアウトが始まりました。人気店で、開店と同時に行列が出来るのですが、テイクアウトができるようになったので、待たずに公園や自宅、ホテルで食べることができます。
もんつきかかか
https://twitter.com/montsukikakaka
住所:宝塚市中筋3-2-10
アクセス:JR「中山寺駅」より徒歩5分、阪急「中山観音駅」より徒歩8分
〇『永楽庵』の「寳もなか」
御手洗さんがお気に入りの「寳もなか」。上品な甘さで、病みつきになる味わいです。お店の方によると、買ってからすぐ食べるのではなく、1日ぐらい置いたほうが最中の皮があんことなじみ、よりおいしいのだそうです。
また、宝塚歌劇団の生徒さんが上級生の方に配りやすいように作られた「ひめたから」という商品は、一つずつ個包装し、日持ちも通常のものより長くなっています。商品名も作家で宝塚歌劇ファンの田辺聖子先生が命名されました。
永楽庵
住所:宝塚市栄町2-1-1ソリオGF
アクセス:阪急「宝塚駅」より徒歩2分、JR「宝塚駅」より徒歩5分
初めて宝塚市を訪れる海外の方に、御手洗さんが一番おすすめしたいのは「花のみち」です。宝塚駅から宝塚音楽学校あたりまで続く道で、桜やバラなど四季様々の花が咲きます。「下を見たら、宝塚と縁のある漫画家・手塚治虫先生の絵がタイルで飾ってあり、宝塚大劇場に向かって歩いて右側を見たら、宝塚ホテルが見えます」と御手洗さんは語ってくれました。花のみちは宝塚市の魅力を知る入口のような存在とのことです。
花のみちについて、こちらの記事でも紹介しています:
https://visithanshin.jp/news/1437/
阪上さんがおすすめするのは、日本全国2か所だけで栽培されている「つりしのぶ」です。シダ科の貴重な観賞用植物で、日本の風情を感じられます。農園で実際につりしのぶを作る体験もあり、「宝塚に訪れた際には、ぜひ自分の目で見て、体験していただきたい」と阪上さんは語ってくれました。
つりしのぶ
宝塚市は歌劇や温泉、自然など、いろいろな顔を持っていて、どんな目的で来てもきっと楽しめると、お二人はその魅力を語ってくれました。
宝塚市観光大使リボンの騎士「サファイア」の活動はインスタグラムでチェックしてみてください:
https://www.instagram.com/sapphire77_princess/
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